製品に組み込むことで、物体に生じる100万分の1以下のひずみ量(長さ1kmの物体が1mm伸び縮みするレベル)を常時計測する。アンプや直流・交流コンバーターなどの周辺機器を含め、2.5mm角のCMOS(相補型金属酸化膜半導体)に1チップ化した。従来のひずみゲージに比べて2万5000倍の感度を持ち、消費電力を1000分の1に、コストを100分の1以下に抑えた。
動作温度は-40度Cから+120度Cで、精密機器、医療機器、自動車、インフラ構造物などへ組み込める。接合対象により応力や圧力、トルク、張力、せん断力などを計測できる。機器の性能向上や高精度制御ソリューション、故障予知診断などへの応用を見込む。
これまで難しかった長期の組み込みや常時計測が可能になり、用途の広がりが見込める。自動車部品や医療機器、ロボットなど各メーカーでの利用や共同開発を進めており、1年内に応用分野での製品化を目指す。