製品概要
竹中工務店と日本エアーテックが共同開発したシートシャッター用防虫設備「バグシールド」は薬剤を一切使わず、食品・医薬品などの工場や倉庫で害虫が侵入するのを防ぐ。搬出入口のシートシャッターと一体化し、開閉時に誘虫用蛍光灯で集めた飛来虫(ハエ、ユスリカなど)をファンで吸い捕るとともに、シート下部で屋内側から屋外側に向けて強く排気して侵入しようとする歩行虫(アリ、ダンゴムシなど)を吹き飛ばす。
実証実験では飛来虫に対し、誘虫灯併用の一般的な粘着テープ式補虫器に比べ約10倍の補虫効果を発揮した。また、シャッター屋外側に代表的な歩行虫であるクロヤマアリとオカダンゴムシを放し、シャッター下端に高さ1cmの異物を挟んだ場合でも侵入を完全に阻止できた。
ファンによる飛来虫の吸引は十分な検証を重ね、吸い込み面で捕獲効率が落ちない最低限の風速毎秒1mに設定し、その空気を捨てずに歩行虫の侵入阻止に有効活用する省エネルギー設計。薬剤を使わないため人体の健康リスクもなく、環境負荷の小さい防虫を実現する。
竹中工務店 技術研究所 エコエンジニアリング部 主任研究員
宮田 弘樹 氏
当社と日本エアーテックが共同開発したシートシャッター用防虫設備「バグシールド」の受賞に際し、日頃からご指導ご鞭撻いただいている顧客企業をはじめとする関係者の皆様方に心から感謝します。
動作のキーワードは「光と風」。薬剤を用いず、光と風の力だけで"二大害虫"といわれる飛来侵入昆虫と歩行侵入昆虫の両方に対応し、防虫性能と人・環境への安全・安心を両立させた画期的な防虫設備だと自負しています。
防虫対策がカギを握る食品・医薬品施設のほか、文化財の展示収蔵環境の最適化に努める美術館・博物館などへの適用も期待されます。受賞を励みに、より一層、社会に役立つモノづくりにまい進したいと思います。
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