製品概要
開発品は1500W形水銀灯と同等以上の明るさを確保しながら、消費電力を4分の1にする。年間電気代が1000万円の場合、250万円のランニングコストになる計算だ。70mmの単一光源で大光束、放熱、小型化を実現するLEDモジュールのCOBパッケージを開発するなどで実現した。これには放電加工機で世界大手のソディックが、工作機械製造で培った技術を生かした。
世界で発光ダイオード(LED)照明の需要が急速に高まっているが、家庭用や工場、オフィス、商業施設に限られている。ナイター照明やスタジオ照明、トンネル照明、夜間工事照明は水銀灯や高輝度放電灯(HID)投光器がまだまだ一般的だ。
この分野のLED化には、大光束を実現するため5-13mmの独立した光源を複数束ねる。それでも十分な光が届く距離が50m程度にとどまり、多重影が生まれ視認性が悪くなる課題がある。また、投光器の発熱量や器具重量が増大することも普及の妨げだ。開発品はこれらの課題を解消し、代替を促す製品だ。
ソディックLED 専務 津田 裕樹 氏
栄誉ある賞を賜りましたこと、誠に光栄に存じます。受賞部品は大光束発生時のLEDモジュールの課題である多重影発生、排熱性、大型などをCOBパッケージング技術で解決し、1500W形水銀ランプ投光器と同等以上の明るさを、消費電力75%削減し達成しました。大光束照明の省エネを進める時代背景の中、低コストでコンパクトなCOBパッケージングLEDモジュールを開発、昨近の電力逼迫事情における大幅な電力削減要請に対し、飛躍的な省エネを実現できた点を評価いただけ、感謝いたします。また、技術スタッフたちの努力と成果で開発できたことは、感謝の気持ちでいっぱいです。受賞を励みに、未来を創るソディックグループとして、モノづくりに貢献できる技術革新に挑戦していきます。 |