フジキンの「電気二重層キャパシタ内蔵電動高速開閉弁」は、半導体製造プロセスで複数種のガスを高精度に切り替えて使う目的で開発された。空圧式バルブを使う場合と比べ、従来の電動式バルブはかさばってコストも高くなるとされてきた点を大幅に改良した。これで高速応答性に優れる電動式バルブは活躍の場が広がり、より高精度の半導体製造に貢献する。
電源部に電気二重層キャパシターを用い、その低電圧に応じてソレノイド(電磁機能部品)を改良。電源機構を一体収容することで従来の電動式バルブで必要だった専用の外部電源をなくし、配線も省略できて低コストになる。
今回の受賞で、
モノづくり部品大賞において11年連続で賞をいただくことになりました。心より厚
く深く御礼申し上げます。
電気二重層キャパシタ内蔵電動高速開閉弁(EECV)は、低電圧・大電流で駆動できるソレノイドを同時に開発し、電気二重層キャパシタを利用した超小型・超高速応答型のダイヤフラムバルブです。
2005年に開発した従来製品(ECV)は、専用電源が大型のために別置きでの構成になっていましたが、電気二重層キャパシタを利用することで、専用電源をEECV本体のケーシング内に駆動回路とともに収容可能となりました。システム全体を一体化・小型化することにより、専用電源を含めたサイズは最大で1/2、コストは最大で1/5を達成し、大幅な実装性の向上と低コスト化を実現しました。