三菱マテリアルは、従来にはない切削性能を備えたネガ(両面)インサートタイプの汎用正面フライス用切削工具「WSX445」を開発した。これまで難しいとされていた、インサート厚み方向に大きな高低差を持った「両面Z形状」により、ポジ(片面)インサートの切れ味の良さと、ネガインサートのコーナー数の多さを実現した。
切削抵抗値では、とりわけ背分力において低い値を達成した。切りくずは、つる巻状に生成され、カッタ外側に排出される。これにより、切りくずのかみ込みやカッタボディへの擦過防止効果が得られる。飛散防止機能と共に、円すい型をした着座は、インサートの着座面積を確保しながら、万一の欠損時でも着座損傷やボディーへの擦過損傷を抑える。
ポジインサート並みの低い切削抵抗であるため、消費電力の削減も期待できる。従来のポジ、ネガインサートの特徴を融合した新発想の製品として、利便性と高効率を訴求していく。