太陽電池モジュールとパワーコンディショナー(電力調整装置)を電力ケーブルで接続する場合などに用いる。電力ケーブルを接続する際にははんだ付けや、専用工具を使って内部の端子を圧着する必要がある。仕上がりによっては接続不良を起こしやすいという問題があった。同製品はホルダーの刻印に合わせてケーブルの絶縁体をカットし、シェルとホルダーにケーブルを差し込み、スパナで締め込むだけで接続可能。密閉性が高く、防水性に優れる。導体面積が3.5mm2―5.5mm2の一般的な電力ケーブルに使用できる。
テレビ用の同軸コネクタの製造を中心に成長を続けてきました。圧着せずに電力ケーブルを接続するというコンセプトはそのままに、時代に合わせて新しい分野に進出しています。従来とは別業界に進出するにあたり、今まで以上に広くPRしていく必要性を感じていました。今回ちょうど新規性の高い製品を開発したこともあり、同賞に応募しました。 同製品は電気工事を行う会社に売り込んでいきます。これから一般の電源でも使えるように開発を進めています。受賞できたことをうれしく思い、今後のステップの一つにしたいと考えています。
卓上型乾式粉砕機「ドライバースト・ミニ」用粉砕ユニットは毎分2万回転で旋回するインペラ(プロペラ)により生じる高速気流で材料同士を衝突させる。原料を5μm以下に粉砕する。粉砕室や対向気流形状を工夫したことで、能力が従来機比40%向上した。 1回の粉砕に必要な原料は2cm3-5cm3と少なく、高価な材料などの研究に最適。交流100Vの家庭用電源があれば使用でき、グローブボックスやドラフトチャンバー内での粉砕処理も可能にした。医薬原料やバイオマス、電子素材などの微細化に向く。
割れやすいガラスなどと金属部材の超音波接合を可能にするチップ部品。接合部材に超音波振動を与える部分の部品で、従来品の10倍以上となる75mmのチップ幅が特徴だ。超音波接合装置に搭載することで、太陽電池パネルのガラス基板上に電極を直接接合できるようになる。 独自の接合シミュレーションによりチップ形状を最適化した。従来比約10倍の幅を一度に接合し、連続した接合部を形成する仕組み。このため接合品質、電気特性、生産性を改善できる。太陽光パネルの場合、1枚あたりの製造処理時間を同30%減にできるという。
当社の部品に対し、素晴らしい賞をいただきありがとうございます。 私どもでは、環境とエネルギーに関連する分野を中心に事業の展開を行っており、本受賞は一つの大きな成果と考えております。本部品の評価に材料をご提供していただきましたお客様ならびに本部品の開発・製造にご支援いただきましたみなさまに感謝申し上げます。また、長年にわたり開発を担当した“あきらめの悪い”当社技術者にも感謝したいと思います。 今後とも、私共の技術力を生かして製品を開発し、グリーンエネルギー社会の実現に貢献してまいりたいと思います。
モノづくり部品大賞の奨励賞ありがとうございます。ステンレス鋼は耐食性を基本とする優れた材料特性を有し、幅広い分野で適用されています。しかし、優れた材料特性が起因し、機械加工が難しい材料でもあります。その課題をクリアしたのがWDO-SUSドリルです。刃先や溝に工夫を重ねた上、クーラントをより多く吐出できる特殊な穴の形状を編みだし、すぐれた加工性能と耐久性を発揮する製品となりました。今後もさらにお客様に喜ばれる製品を開発していきたいと思います。ご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
宇都宮大学発ベンチャーの工農技術研究所が開発した完熟イチゴ単品運搬容器「フレシェル」は、傷みやすいイチゴの品質を保持する。約6度Cの冷蔵状態なら鮮度は従来比3倍以上長持ちし、海外輸出に対応できる。 イチゴを弾性体に固定し、茎に底部側からテンションをかけイチゴのヘタ部を支えて上からキャップをする。従来の容器ではイチゴ同士が触れあうため品質劣化が課題だった。 フレシェルで輸送した栃木県産大粒イチゴ「スカイベリー」などが、ベルギーの国際味覚審査機構(iTQi)の優秀味覚賞を受賞し、話題となった。
フジキンの液体材料気化供給システム「FALVS(ファリバス)」は、半導体製造プロセスに有機金属材料を気化して供給する装置。1秒未満の高速応答での供給性能が武器で、従来の普及品と比べ、高価な有機金属材料を無駄にする量を大幅に減らせる。 従来の装置はキャリアガスを利用して有機金属材料を気化させている。これに対しファリバスは直接加熱で気化させ、上流側の圧力制御により下流量を一定にする独自法と組み合わせ、高速応答で立ち上げ時間が短い気化供給システムにした。キャリアガスが不要で、コストも安い。
これでモノづくり部品大賞において12年連続で受賞させていただくことができました。心より厚く深く御礼申し上げます。 液体材料気化供給装置「FALVS(ファリバス)」は半導体の製造プロセス用に開発したもので、高速応答性に優れ従来の15分の1以下という応答時間を実現しました。かねて好評をいただいています圧力式流量制御装置(FCS-P)に、今回の気化装置を組み合わせ、高温対応版として構成しました。有機金属材料の気化供給で壁となっていた高温ガスの流量制御の技術、コストの壁を大きく改善できました。
車部品や一般部品の深穴加工領域を狙った切削工具。穴深さが工具径の10-15倍という、これまで加工が難しかった深穴の高効率加工を可能にした。 切りくずの排出性を安定させ、炭素鋼や鋳鉄、ステンレス鋼をはじめ多様な被削材に対応。切れ刃形状や溝形状の最適化、油穴の採用によって、切削材油剤を使うWet加工、ごくごく少量の切削油剤しか使わないMQLの双方に対応し、深穴の高能率ノンステップ加工を実現した。 他社製品との寿命比較では、Wet加工での1000穴加工後も損傷がわずかで継続加工できる状態だった。他社品はコーナー部に大きな欠損が生じた。 他社製品との寿命比較では、Wet加工での1000穴加工後も損傷がわずかで継続加工できる状態だった。他社品はコーナー部に大きな欠損が生じた。
奨励賞の受賞、誠にありがとうございます。ひとえに「アクアドリルEXオイルホールロング」をご使用いただいているユーザー様からのご支持のおかげと感謝申し上げます。受賞したドリルは、切れ刃と溝形状の最適化、および油穴の採用により、切りくずの排出性を高め、従来加工が困難であった穴深さが工具径の10-50倍の深穴への高能率なノンステップ加工と、工具の長寿命化、ステンレス鋼を含む広範な被削材への対応を実現し、加工効率を飛躍的に向上させます。今後も、ユーザーニーズに対応した商品開発で、モノづくりの世界の発展に貢献して参ります。
ダイヤモンド焼結体(PCD)を素材に使ったエンドミル。超硬合金やセラミックスなどの硬脆材料の超精密切削加工に加え、ダイヤモンド工具では不可能とされてきた鉄鋼材料の超精密仕上げ加工を可能にした。ナノメートル単位の鏡面にでき、従来比10倍以上という工具寿命を実現した。 独自の研磨技術を開発、活用した。精度に直結するのがボール刃の輪郭精度。CNC工具研削盤による高精度で量産可能な球体研磨技術を確立した。一般にダイヤモンド工具は職人による手作業であり、量産に向かない。量産技術を駆使し、高い費用対効果を見込んだ価格設定にした。
超硬小径エンドミルに経営資源を集中し、これまでにない新たな製品の開発に注力して参りました。今回、従来のPCDエンドミルに工夫を加え、超硬だけでなく、鋼材の加工においてもRaで数十nmの面粗さを得られる「PCDRB‐UP」にて、このような賞をいただけたことは大変うれしく、日々の努力が報われたと感謝いたしております。 今後とも、日本が得意とする微細・精密加工分野において、有用性の高い工具の研究開発を続けるとともに、常に安定した製品を安定的に供給できるよう努力を続けて参りたいと存じます。
出力軸のトルクを測定・制御できる減速機付きサーボモーターで、トルクメーターを出力軸に組み込み、専用コントローラーでモーターとトルクを一体的に制御できる。トルクをゼロにして、モーターとつながる動力系統を手で簡単に動かせる。ロボットアームを手で動かして作業を教え込むダイレクトティーチングにも応用可能。 出力80Wタイプと、同200Wタイプの2種類を用意。重さは同80Wタイプで1.3kg。軸に加わるねじれを検出し、トルク量を電気信号に変える。電気信号を非接触で測るため、メンテナンスは不要。
7月に発売したばかりの新製品で受賞できてうれしく思います。 このモーターは、当社の従来品にはない使用用途を作り出そうと、自身の制御に対する考えを反映させつつ、苦労して開発した製品。どのようなニーズがあるかは未知数で、まだ改良していかなければならない点も多くあります。 現在では、ロボットアームの制御および駆動用として注目されていますが、もっと他にも活躍できる分野があるはずです。受賞を機に、さまざまな業界へ拡販をすすめ、どんなニーズがあるか、どんな分野へ応用できるかを探って参ります。
樹脂の射出成形時にノズルと金型が触れないようにして、ノズルの温度低下によるエネルギーの無駄や金型の温度上昇を抑える。樹脂が固まらない「糸引き」も減らせ、製造ラインの停止などを防げる。自社の金型冷却部品「冷却スプルーブッシュ」との併用を想定し、効果を高める。 表面は熱伝導率が低いステンレス製。内部はメッシュ構造のステンレスと真空バルーンを含む耐熱塗料で構成する。赤外線を反射するガラスコーティングで接着し、放射熱も防ぐ。未使用時より低温で射出でき、金型への圧力も軽減。省エネにつながる。
このたびは名誉ある賞を頂戴し、光栄に存じます。当社は樹脂成形の永遠の課題とされる「糸ひき」の防止に取り組む中で受賞品を開発しました。受賞品「遮熱hat」を高温の成形機ノズルと低温の成形金型が接する箇所に設置しますと、省エネや成形品の品質向上が可能です。先に開発した「冷却スプルーブッシュ」の薄肉製品用の金型冷却機能を補完する製品です。変化をし続ける、自社で過去の自社を超えるという強い思いで開発を行っています。弊社はこれからも市場のニーズを捉え、モノづくりの発展に寄与したいと考えています。
「元氣源」は足元がぶれることなく、バランスが取りやすくなる靴の中敷き。使用者はバランス効果によって、つまづき予防、膝や腰の負担軽減につながる。遠赤外線放射による暖かさ、水分の吸収による靴の消臭などの機能も提供する。 製品はもみ殻炭、銀イオンを練りこんで紫外線硬化処理をした表面と、3層多孔性構造の心材で構成。表面材の処理は同社が得意とする特殊印刷技術が生かされている。
私は独立開業以来独自で印刷技法を学び、卓上手動式パッド印刷機「なんでもくん」なるものを開発するに至りました。「なんでもくん」を通じて大企業はじめ中小数百に及ぶ業種の開発部や技術部と縁ができ、諸々の物質に触れ合うようになりました。 諸々の物質の中から新しい発見があり、「元氣源」を開発するにあたり、東京都の産業技術センターや東京電機大学未来科学部の支援協力を得て、人の歩行や活動に役立つものとして、製造・販売できるようになりました。今回の受賞を望外の喜びとしています。