グローバル競争力強化関連事業

 「グローバル競争力強化関連事業」は、モノづくりに携わる企業が抱える「技術」、「人材」、「企業経営」、「市場価値」などの課題解決をテーマに、現在、6つの活動を展開しています。

 各活動では、専門家や有識者の方々を講演者やコーディネータとしてお招きし、研究会、セミナー、シンポジウムなど、さまざまな形式にて実施しており、会員企業を始め、多くの方々にご参加いただいています。

 

モノづくり力徹底強化検討会
概 要

 IoT、AI、5G(第5世代通信)、クラウド、ロボット、積層造形(3Dプリンティング)といったデジタル技術によって、モノづくりが大きく変わろうとしています。最新デジタル技術を取り入れ、リアルタイムにデータを入手・解析・共有することにより、全社レベルで高い効率性・柔軟性を実現したり、あるいは複数の企業がデジタルで連携する場を持ち、付加価値の高い新しいモノづくり、コトづくりにつなげたりするアプローチが注目されています。こうしたDXの可能性や先進事例を、講演会やシンポジウムを通して深掘りし、デジタルモノづくりで先行する海外事例も踏まえながら、「新しいモノづくりのカタチ」を見ていきます。

開催例

●第17回勉強会(2021年9月27日開催)
・テーマ:「DXで加速する企業変革~旭化成の戦略~」
・講師:久世 和資 氏(旭化成 常務執行役員 デジタル共創本部長)
 同社が3年前から取り組み始めたデジタル変革(DX)について、2021年春に設立した「デジタル共創本部」など、全社を挙げた取り組みを紹介いただきました。

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●第15回勉強会(2021年8月24日開催)
・テーマ:「古河電気工業における、ものづくり/コトづくりを目指したDXの取り組み」
・講師:野村 剛彦 氏(古河電気工業 研究開発本部 デジタルイノベーションセンター センター長)
 2030年に向けたグループビジョン実現のため、同社が2020年4月に設立したデジタルイノベーションセンターの取り組みの紹介を通じて、モノづくり革新について議論しました。

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●第8回勉強会(2021年4月16日開催)
・テーマ:「ソリューションコンセプト“アイキューブメカトロニクス”におけるビジネスモデルの確立~DXを通じた意識改革と業務改革~」
・講師:小笠原 浩 氏(安川電機 代表取締役社長、人づくり推進担当、ICT戦略推進室長)
 モノづくりの現場における顧客の課題解決をデジタル変革(DX)によって推進している同社のコンセプトや、DXを通じた自社の意識改革・業務改革について、ICT戦略の旗振り役でもある同社社長が解説しました。

 

 

人材育成関連事業
概 要

◇研究会事業
 少子高齢化が課題となる中でモノづくりを支える人材の育成について検討します。特にDX時代における、働き方・働きがいのあり方を考察します。求められる能力開発・人事評価についてのほか、高齢人材の積極的な活用も議論していきます。
 
◇子ども・若者向けモノづくり魅力発信事業
 モノづくりの次代を担う子どもたちに、その楽しさを伝え、興味関心を喚起することは、わが国の将来を見据えた上でも重要な使命です。例年夏休み時期に開催してきた「モノづくり体感スタジアム」を引き続き実施します。ワークショップでの講義や体験を通じて、創造性と表現力、そしてモノづくりへの関心を高めることを目的としています。
 また、若者向けでも、コロナ収束後という条件付きにはなりますが、教育機関と連携して、普段座学では体験することができないモノづくり現場の魅力を体感することができるよう、学生などを対象とした工場見学会なども企画していきます。

開催例

<研究会>
●人材育成研究会(2021年8月5日開催)
・テーマ:「デジタル変革を担う人材と組織をどう創るべきか」
・講師:本徳 亜矢子 氏(アクセンチュア ビジネスコンサルティング本部 コンサルティンググループ 人材・組織プラクティスマネジング・ディレクター)
 デジタル人材の獲得や育成が急務となり、AI(人工知能)研修や資格取得の強化、人事制度の刷新に取り組む企業が増えている。しかし、事業戦略や成長戦略と結びつかず、場当たり的な活動になっている事例も少なくない。デジタル変革(DX)を実現し、変化に対応し続ける人材・組織を実現するにはどうすべきか、考察しました。
 
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<モノづくり体感スタジアム>
詳細は、こちら

  
長寿企業イノベーション勉強会
概 要

 創業100年以上といったいわゆる長寿企業は、危機を何度も乗り越えて伝統を守り続けてきた経営手法や、不断の革新に取り組んできた強さを持ち合わせています。こうした長寿企業の特徴に着目し、経営理念や技術革新のあり方などを分析し、モノづくり企業の経営手法のヒントになるような情報を収集・発信していきます。
 長寿企業の経営者や有識者らを講師に招き、時代環境に合った技術の開発・活用の仕方や事業モデルの変革、イノベーションのあり方、企業が長期持続的に成長を続けることの重要性と、そのために必要な企業経営のあり方などを学ぶ場となっています。

開催例

●勉強会(2021年5月14日開催)
・テーマ:「長寿企業に学ぶレジリエント・カンパニーの原則と行動」
・講師:北畑 隆生 氏(100年経営の会 会長)
    ピーター・D・ピーダーセン 氏(大学院大学至善館 教授)
    モンテ・カセム 氏(大学院大学至善館 学長、教授)ほか
 創業100年以上の長寿企業は、何度も危機を乗り越えて伝統を守り続け、不断の革新にも取り組んできました。その手法に学び、長寿企業経営の「レジリエンス」(強靭性と復元力)の背景に何があるかを、長寿企業経営の研究者、江戸時代から続く老舗企業経営者らが、熱く語ったほか、パネルディスカッションでは、ポストコロナの未来を展望する場となりました。

  
ビジネスモデル価値創造検討会
概 要

 製品に付随してさまざまな価値を顧客に提供する「モノづくりのサービス化」の事例研究などを通じて、価格競争に巻き込まれずに利益を増大し結果的に生産性向上を実現する取り組みについて検討します。
 人の「感性」「行動」を軸にしたビジネスマネジメント理論と実践手法を学ぶことにより、作り手と売り手との協働による製品価値創造の実践の場を目指します。事業プロセスの中で生み出す価値を高めることで、単なる価格競争に巻き込まれないモノづくりの実現を探ります。ディスカッションの検討成果や先行事例についてシンポジウムなどを通して広く発信しながら、会員間の交流促進も図っていきます。

開催例

●検討会(2021年8月26日開催)
 ビジネスモデル価値創造検討会では、「価値創造」と「売る」に焦点を当て、製造業とサプライチェーンのあり方を研究してきました。一方、コロナ禍で消費者の価値観や行動様式が大きく変化する中、モノを供給してきた「チェーン」から、ステークホルダー全員が協働して社会的価値を創造し、提供し続ける「エコシステム」への変化が求められています。これらを具現化する議論を中心に展開していきました。

・講演 「新しい社会で持続可能な製造業であるために~エコシステムを誰がどう創るのか~」
  小阪 裕司 氏(オラクルひと・しくみ研究所 代表、博士(情報学))
・講演 「“互恵の経済学”に基づくロイヤルカナンの取組み」
  山本 俊之 氏(ロイヤルカナン ジャポン合同会社 社長)
・パネルディスカッション
  小阪 裕司 氏、山本 俊之 氏

  
新モビリティー研究会
概 要

 本研究会では、モビリティーのパラダイムシフトにおいて自動車関連やモノづくり企業が抱える課題とビジネスチャンス、公共交通事業者およびICT企業の取り組みとそれによる社会変革、IT企業および大学・研究機関との連携のあり方などについて知見を深めていきます。
 コロナ禍で需要大幅減に見舞われる一方、CASEやMaaS(乗り物のサービス化)により大変革期を迎える自動車産業。国内外のIT企業やスタートアップの動きもウオッチしつつ、単体の車にとどまらない移動ビジネスの今後を展望します。

開催例

●オンラインセミナー(2021年7月8日開催)
・テーマ:「VISION-Sプロジェクト~ソニーのモビリティに対する取り組み」
・講師:川西 泉 氏(ソニーグループ 常務 AIロボティクスビジネス担当 AIロボティクスビジネスグループ部門長)
 CES2020で初披露した同社のモビリティーについてのプロジェクトのコンセプトを解説し、第1弾となるプロトタイプ車両の概要や、今後のチャレンジなど、ソニーが挑むクルマづくりについて語りました。
 
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●オンラインセミナー(2021年5月19日開催)
・テーマ:「自動車産業激変~今年加速する5つの潮流~」
・講師:和田 憲一郎 氏(日本電動化研究所 代表取締役)
 米カリフォルニア州での「ゼロエミッション車」の義務付け方針など、自動車産業を巡る環境規制の動きは一気に加速しています。環境が激変する中、今後どのような潮流が起き、日本の自動車産業はどのような生き残り策を図ることが望ましいのかを講演しました。

   
企業価値革新検討会
概 要

 カーボンニュートラルをはじめとする環境面における取り組み、SDGsへの対応など、企業は社会において果たす役割を明らかにする必要に迫られています。こうした対応はまた、企業価値を向上させる契機となりうるものです。ポストコロナへの対応も含めて、企業価値を革新していく好機を、さまざまな業種の企業が生かせるよう、イノベーションの手法などを具体的に検討していきます。

 
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